外国人向け電子居住者制度、2021年から開始

(リトアニア)

ワルシャワ発

2019年05月21日

リトアニアでは、2021年から外国人に対する電子居住者制度の運用が開始される予定だ。リトアニア議会は4月30日、そのために必要な外国人登録の修正法案を可決した。

この制度の運用が開始されれば、リトアニア在住外国人は電子居住者として登録されることで、各種行政サービスへのオンラインアクセスができ、オンラインで各種手続きを行うことが可能となる。リトアニアのビジネス環境の向上と電子サービスの発展につながると期待されている。

電子居住者制度については、同じバルト3国のエストニアが2014年から運用しており、リトアニアもエストニアのモデルを参考にしている。リトアニアの電子居住者制度は、国内の外国人の一元管理とオンラインでの行政サービスの提供という目的が強く、エストニアのように非居住者に対しても電子居住権を与えるかどうかは、上記修正法案では言及されていない。現行の法規制では、EU域外国国籍の外国人がリトアニアに居住する場合、外国人登録を行い、固有の番号が割り当てられる。EU加盟国国籍者は外国人登録制度の対象外だが、リトアニアでの行政サービスを利用するに当たり、行政への登録手続きが別途必要となっている。

(吉戸翼)

(リトアニア)

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