日ASEAN技術協力協定に署名、共同体としてのASEANへの技術協力が可能に

(ASEAN、日本)

バンコク発

2019年05月16日

訪日中のリム・ジョクホイASEAN事務総長は5月13日、河野太郎外相との間で「技術協力に関する日本国政府と東南アジア諸国連合との間の協定」(日ASEAN技術協力協定)の署名を行った。今回の署名により、共同体としてのASEANに対する技術協力が可能となる。

外務省によると、同協定については、2017年のASEAN設立50周年を契機に、同年8月の日ASEAN外相会合の際に交渉開始に合意し、2018年8月の日ASEAN外相会合で実質合意が発表されていた。今回の署名により、共同体としてのASEANを国際組織と見なし、国際協力機構(JICA)による専門家派遣、研修受け入れなどが可能となる。最初の案件として、地域の連結性(コネクティビティー)の強化や持続可能な開発目標(SDGs)に資するような研修を行うことが調整されているもようだ。

外務省は、同協定を通じ、ASEANの一体性・中心性の強化、自由で開かれたインド太平洋構想の実現に資することが期待されているとした。また、ASEAN事務局はウェブサイト上で、同協定への署名が日ASEANの協力関係をさらに強化するための重要なステップとなると評価している。

写真 署名式の様子(ASEAN事務局ウェブサイトより)

署名式の様子(ASEAN事務局ウェブサイトより)

(蒲田亮平)

(ASEAN、日本)

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