ブレーメン州議会選挙で社会民主党、戦後初の敗退

(ドイツ)

ベルリン発

2019年05月28日

ドイツ北部のブレーメン州で5月26日、州議会選挙が実施された。27日午後7時16分時点の推計値によると、中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)が得票率25.9%で首位、中道左派の社会民主党(SPD)が24.7%で2位となっている。環境政党の緑の党が17.4%、左派党が10.9%、ドイツのための選択肢(AfD)が6.8%、自由民主党(FDP)が6.0%と続く。なお、同時に投票された欧州議会選挙の開票作業を優先するため、州議会選の公式最終結果の発表は29日に予定されている。投票率は58.1%だった。

SPDは第2次大戦後73年間にわたり、常に州議会第1党として州政権を担ってきたが、今回は敗退する見込み。欧州議会選でSPDは、2017年9月の連邦議会選で記録した第2次大戦後最低の得票率(20.5%)をさらに下回る15.8%という歴史的大敗を喫し(2019年5月28日記事参照)、ドイツ16州の中で最も強固な地盤を有する州での敗北と相まって、退潮が極まっている。

27日夜から、各党代表が連立の可能性について検討を進めている。SPDは緑の党と左派党との連立を強く望んでいるが、CDUとの大連立は拒否している。CDUは緑の党とFDPとのいわゆる「ジャマイカ連立」(3党のシンボルカラーがジャマイカの国旗の色の組み合わせと同じ)を目指している。

(ヴェンケ・リンダート、油井原詩菜子)

(ドイツ)

ビジネス短信 bdcad11b23b0690d