高級日本食レストラン対象に、コメのセミナー開催

(中国)

上海発

2019年05月15日

上海市内の日本食レストランで4月30日、同市内の高級日本食レストランの中国人オーナーや料理長を対象に、コメの炊き方を紹介するセミナーが開催された。上海飲食調理協会・日本料理専業委員会と、日本食レストラン向けの食材提供を行っている「鮮共享」が共催した。

講師は上海市内で厨房設計会社を経営する森田和義氏が務めた。森田氏は、中国産米と日本産米の特質の違いを説明しつつ、中国産米をおいしく炊くためには、(1)低温状態でコメを保存すること、(2)コメのぬかには雑菌が含まれているため手早く洗米すること、(3)吸水は60分を目安とし、その際に水温が上がり過ぎないよう注意すること、(4)炊飯後は10分蒸らし、水分が下にたまることがないよう、コメを素早く混ぜること、(5)炊飯後のコメを冷蔵庫に入れると風味が落ちるため、保温容器に入れるか冷凍すること、などを説明した。

セミナーの狙いについて主催者は、日本料理に対する消費者ニーズが高まる中でいかに食材を生かし、おいしいコメを提供し、差別化を図るかということにある、としている。

参加者からは、コメは日本食レストランの基本的な食材だが、森田氏の説明は非常に分かりやすく、自社のレストランでも早速実践してみたいとの声があった。

主催者によると、今回は中国産米に焦点を当てたが、今後は日本産米をテーマにすることも可能という。中国のレストランで日本産米の使用を定着させるには、レストランのオーナーや料理長に中国産米と日本産米の特質の違いを認識してもらい、日本産米をおいしく炊く方法を理解してもらうことが重要だろう。

写真 セミナーの様子(主催者提供)

セミナーの様子(主催者提供)

写真 セミナー参加者による記念撮影(主催者提供)

セミナー参加者による記念撮影(主催者提供)

(内田剛)

(中国)

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