デジタル経済をテーマにアフリカ最大級ICT会議を開催

(ルワンダ、アフリカ、日本)

中東アフリカ課

2019年05月17日

ルワンダの首都キガリで5月14~16日、「トランスフォーム・アフリカ・サミット2019」(TAS2019)が開催された。域内の統一デジタル市場の形成を目指す「スマートアフリカ」(注)が主催する国際会議で、5回目となる今回は「アフリカにおけるデジタル経済の加速」がテーマだった。アフリカ域内外の107カ国から、政府や民間企業の関係者など約5,300人が参加した。

会議には、ルワンダのポール・カガメ大統領、ポーラ・インガビレICT・イノベーション相のほか、ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領、マリのイブラヒム・ケイタ大統領をはじめ、アフリカ諸国の首脳や閣僚らも参加した。日本からは総務省の渡辺克也総務審議官が出席し、スピーチを行った。

カガメ大統領は「デジタル経済への移行過程でアフリカ諸国が歩調を合わせることは、域内統合を加速させ、市場規模の拡大をもたらす。世界でダイナミックに進行するデジタル化はアフリカ大陸とその若者にも活力を与えるものだが、一方で、伝統的な製造業の発展を否定するものではない。テクノロジーを活用してどう産業化を図るかは、アフリカにおける優先議題だ」と強調した。また、次回のTASは2020年にギニアで開催することを発表した。

写真 TAS2019でスピーチするカガメ大統領(ジェトロ撮影)

TAS2019でスピーチするカガメ大統領(ジェトロ撮影)

併設の展示会には国別パビリオンを含め、36ブースが設けられ、最新技術が紹介された。日本からは、総務省、国際協力機構(JICA)、神戸市が共同でジャパンパビリオンを構成し、日本企業18社・団体が出展した。会期中にはスタートアップと投資家のマッチングイベントも併催された。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

(注)2013年にアフリカ諸国や国際機関などにより設立された地域機関。アフリカ24カ国、国際機関9団体、民間企業6社により構成される。

(高崎早和香)

(ルワンダ、アフリカ、日本)

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