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APEC議長国として、「デジタル社会」を議題の1つに

(チリ)

サンティアゴ発

2019年05月29日

2018年のチリにおける電子商取引額は52億ドルで、サンティアゴ商工会議所によると、2019年には小売業全体の10%に当たる約70億ドルに達すると予想されている。電子商取引をはじめとするデジタル貿易が増加したことで、政府はプライバシー保護、消費者保護、デジタルサービスに対する課税など、デジタル社会に対応するさまざまな政策を議論している。

チリでは、1997年に中南米の他国に先駆けて、「消費者権利保護法(19496号、1997年3月7日)」が施行されたものの、当時のスマートフォンの普及率は0%に近く、インターネットアクセス数は60万世帯未満だった。今日、人口の83%がスマートフォンを所持し、300万世帯以上がインターネットに接続された環境にあるため、法の近代化が必須となっている。2015年には最高法令第533号(2015年4月27日)としてサイバーセキュリティー組織委員会が設置され、現行の法律を分析・調査し、必要な法律・規制上の修正を提案する役割を担っている。

ピニェラ大統領は主要な政策の1つに税制改革を挙げており、現在、改正法案が下院で審議されている。法案には、デジタルサービス(注)に対する10%の課税が規定されている。この課税は、サービスのテクノロジープラットフォームが置かれている場所にかかわらず、非居住者が提供しチリ人が使用するデジタルサービスに対して適用されるとしている。ピニェラ大統領はこの税制改革の一環として、既にアマゾン(Amazon)、ネットフリックス(Netflix)、スポティファイ(Spotify)、ウーバー(Uber)などの企業にデジタルサービス税10%を課している。

2018年12月に発効したウルグアイとの自由貿易協定(FTA)(2018年12月19日記事参照)や、3月に発効した中国とのFTA深化協定(2019年3月20日記事参照)には、電子商取引や国境を越えたサービス貿易に関する内容が含まれており、チリは環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)をはじめ、APECや太平洋同盟の加盟国として、それぞれデジタル経済について議論している。2019年はAPEC議長国として、「デジタル社会」を主な議題内容の1つに掲げている。

(注)デジタルサービスとは、デジタル仲介、ストリーミングやダウンロードされる映画・音楽などのデジタルコンテンツのエンターテインメントサービス、海外の広告サービス、データストレージサービスなどを指している。

(岡戸美澪)

(チリ)

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