3月の失業率はEU、ユーロ圏ともに0.1ポイント改善

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2019年05月14日

EU統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ユーロスタット)の4月30日の発表によると、3月のEU28カ国全体の失業率(季節調整済み)は、前月から0.1ポイント改善し6.4%となった(表1参照)。ユーロ圏19カ国の失業率も、前月から0.1ポイント改善して7.7%だった。

失業者数を前月比でみると、EU全体で17万2,000人、ユーロ圏では17万4,000人の減少となった。

表1 EUおよび加盟国の失業率

2019年3月の失業率を国別でみると、前月に続きチェコが1.9%と最も低く、スペインが14.0%と最も高くなった(ただし、最新データが未発表のギリシャは2019年1月時点で18.5%)。イタリア(10.5%→10.2%)、リトアニア(6.1%→5.8%)でともに0.3ポイント、アイルランド(5.6%→5.4%)、スペイン(14.2%→14.0%)、でともに0.2ポイントの改善がみられた。今回、失業率が前月よりも悪化した加盟国はルクセンブルク(5.3%→5.5%)のみだった。

2019年3月のEU28カ国全体の若年層(15~24歳)の失業者数は328万2,000人となった。このうち、232万5,000人がユーロ圏19カ国の失業者だった。若年層の失業者数は前月比で、EU全体では2万人、ユーロ圏では2万4,000人の減少となった。

加盟国別には、フランス(59万4,000人、若年層失業率20.2%)、スペイン(51万4,000人、33.7%)、イタリア(47万3,000人、30.2%)が引き続き大部分を占めた(最新データが未発表の英国は2019年1月時点で44万8,000人、10.6%)。

若年層失業率が最も低かったのはドイツの5.6%で、最も高かったのはスペインで33.7%だった(最新データ未発表のギリシャは2019年1月時点で39.7%)。

なお、EU統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは4月29日、2018年のEU域内の地域別の失業率を発表した。

同発表によれば、2018年の失業率の最も低い地域はチェコのプラハ(1.3%)で、失業率が最も高い地域は、フランスの海外県であるマヨット(35.1%)だった。

表2 EU加盟国の2018年の地域別失業率

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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