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米中通商摩擦めぐる懸念、在中国の欧州企業でも顕著に

(EU、米国、中国)

ブリュッセル発

2019年05月22日

在中国・EU商工会議所(EUCCC、会員企業数:約1,600社)は5月20日、在中国の欧州企業に対して実施した「景況感調査報告書(2019年版)」を発表した。この中でEUCCCは、急速に高まる米中通商摩擦や中国経済の失速などの問題に対する強い懸念を表明。中国の計画経済(planned economy)の名残でもある市場参入障壁の撤廃など、中国のビジネス環境改善の一層の必要性を訴えた。

中国における技術移転強制問題の実態も明らかに

報告書の主なポイントは以下のとおり。

  • 「今後2年間の中国の経済成長を楽観視する回答」は、62%(2018年)から45%(2019年)に低下。
  • 「今後5年間の(中国における)規制障壁数」は、47%が「拡大」を予想し、25%が「不変」と回答。
  • 「(中国の)競争環境の中立性の実現」については、約半数が「今後5年を要する」と回答した一方、3分の1は「実現することはない」と回答。
  • 「市場参入の条件として、(中国に対する)技術移転を強制されたと感じている」との回答は20%を占めた。うち約3分の2は「最近の2年間に経験した」と回答したほか、4分の1は「本調査時点で経験中である」と回答。

EUCCCは一貫して中国のビジネス環境改善を求めている(2018年11月7日記事参照)が、特に立法過程の透明性を高めることや、制度変更の場合の十分な準備・猶予期間の確保など、ビジネス環境に関わる予見可能性を重視する考えを示した。

米中通商摩擦について、欧州企業は米国側の懸念の多くを共有しているとの認識を示した一方、米国の追加関税賦課に関しては、調査対象企業の25%が「米国向け輸出に影響がある」と回答していることを挙げ、断固反対の立場を明確にした。

EUCCCによると、こうした状況にもかかわらず、中国戦略を大幅に見直す欧州企業は少ないが、「米中通商摩擦がエスカレートした結果、貿易戦争に突入する」との懸念が、中国における欧州企業の懸念の4位にランクインしたという。これは「中国経済の減速」「世界経済の減速」「(中国の)賃金水準高騰」に続く在中国・欧州企業にとっての懸念事項になっている。

(前田篤穂)

(EU、米国、中国)

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