西京漬けの「京都一の傳」、海外1号店を香港にオープン

(香港)

香港発

2019年05月16日

京都の西京漬け専門店の「京都一の傳」は5月1日、香港・尖沙咀(チムサーチョイ)にある商業施設「海港城(ハーバーシティー)」(注)内に高級和食店をオープンした。海外では初の店舗展開となる。

香港の店舗では、主に懐石料理と西京漬けを提供している。例えば、前菜8種盛り合わせと蔵みそ漬け(またはだし茶漬け)のランチセット〔158香港ドル(約2,212円、1香港ドル=約14円)〕や和牛の鉄板焼き、デザートなど、本場の懐石料理を味わうことができる。

香港の投資誘致機関である香港投資推進局(InvestHK)によると、京都一の傳(香港)の田中准平社長は、香港の地理的・経済的優位性や効率的な物流ネットワークのほか、「広東・香港・マカオベイエリア(粤港澳大湾区)」における香港の重要な位置付けなどから、香港を海外初の出店先としたという、加えて、アジアの中心に位置する香港を通じて、中国本土と東南アジアの市場を開拓していきたいと語っている。

香港特別行政区政府統計処によると、香港の日本料理店は2010年以降増加する傾向にある(添付資料参照)。日本料理店は2018年に前年比3.8%増の1,360店舗と、前年から50店舗増加した。香港の飲食店(合計1万7,750店舗)の構成を国別にみると、日本料理店の割合(7.7%)は中国料理店(27.5%)に次いで2位で、3位のタイ料理店(2.1%)や4位のイタリア料理店(1.5%)と比べても割合は高い。香港は2005年以降14年連続で日本の農林水産物・食品の最大の輸出先であり、香港での日本食ブームも当面続くとみられる。

(注)「ハーバーシティー」はショッピングモール、オフィスビル、ホテル、フェリーターミナルなどから成る総合型商業施設。ブランドショップや高級レストランも多数入店しており、エー・ピーカンパニーの「塚田農場」のほか、「牛角」などの日本料理店も入居している。

(カン・カレン)

(香港)

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