深セン~名古屋に春秋航空の直行便が就航、旅行客増加による中部圏活性化に期待

(中国)

広州発

2019年05月15日

中国最大の民営格安航空会社(LCC)である春秋航空は5月5日、愛知県常滑市の中部国際空港と広東省深セン市の深セン宝安国際空港の間に、直行定期便を就航させた。機材はエアバス320を使用、運航スケジュールは週7便、1日1往復で、往路は深セン宝安国際空港を午前5時55分に出発し、中部国際空港に午前10時10分着。復路は中部国際空港を午後10時40分に出発し、深セン宝安国際空港には翌日午前2時着(「人民網」5月6日)。

表 深セン宝安国際空港~中部国際空港の直行定期便

就航により両地域間の結びつきが強まる

深セン宝安国際空港によると、同路線は関西国際空港、成田国際空港に次いで3番目の深セン市と日本を結ぶ直行定期便となる。

日本の中部圏は、自動車や産業機械、素材などの製造業が盛んで、こうした産業を支える銑鉄鋳物、アルミニウム・ダイカスト、金型製造業などのサポーティング・インダストリーも集積している。

深セン市をはじめとする広東省では、自動車と電子電機産業の集積が進み、世界最大の産業クラスターが形成され、中部圏の日本企業も数多く進出しており、ビジネス客の高い需要が見込まれる。

日本の外務省が4月26日に発表した2018年の訪日ビザの発給統計によると、中国人へのビザ発給件数は前年比20.9%増の544万7,097件と国籍別ではトップとなり、5年連続で過去最高を更新した。

国土交通省中部運輸局の統計によると、中国本土からの渡航者のうち、昇龍道9県(注)での延べ宿泊者数は、2018年には315万人・泊で24.5%増となり、2014年に比べほぼ倍増した。今回の直行定期便の就航に伴い、中部圏への渡航者の増加と地域活性化も期待される。

(注)富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県の9県を指す。

(盧真)

(中国)

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