連邦関税事務局、デジタル化に向け改組を決定

(スイス)

ジュネーブ発

2019年05月15日

スイス連邦参事会(内閣)はこのほど、国境関係業務のデジタル化を進めるため、連邦関税事務局(FCA)を改組し、連邦関税国境警備局(POCBS)に再編成することを決定した。

2026年までに税関の完全デジタル化を目指す

連邦参事会では、税関のデジタル化を推進するプログラム(通称「DaziT」プログラム)に総額4億スイス・フラン(約436億円、1スイス・フラン=約109円)を投じることを2017年秋に決定している。プログラムでは、2018年から2026年にかけて段階的に通関手続きや関税徴収などを簡素化、統一化し、完全にデジタル化することを目指している。連邦政府は2018年中、税関申告書類のペーパーレス化、輸入品の納税手続きをオンラインで処理できるモバイルアプリの開発、自動車貨物の通行手数料をオンラインで納付できるシステムの開発、国境におけるパスポート管理・ID確認・指紋採取などの業務をスマートフォンで行うことができるアプリの開発などに取り組んできた。

今回の組織再編は、国境警備と税関業務の境界線をなくすことに加え、職員向けのトレーニングや専門職員の新規雇用が含まれる。これにより、人やモノの移動と輸送に関する業務をデジタルで一体的に取り扱うことができる体制の整備を目指す。また、税務申告や国境警備関連の手続きをデジタル化することにより、税関および国境警備に当たる人員を維持しつつ、より必要性の高い業務に注力できるようにすることも期待される。

連邦参事会は4月10日付で、連邦財務省に対して必要な法改正案を準備することを指示。今後、法案が採択され次第、連邦関税事務局の組織変更がなされる。

(和田恭)

(スイス)

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