東北大、AI・ロボット工学で香港大と提携

(香港)

香港発

2019年04月01日

東北大学と香港大学は3月16日、人工知能(AI)とロボット工学分野の学術・研究協力パートナーに関する覚書を締結した。両大学は今後、双方の研究・学術成果を融合し、AIやロボット工学の変革とアップグレードを図り、製造業の変革に向けた新技術の開拓やスマートシティー型の都市の構築に協力していく。

香港特別行政区政府(以下、香港政府)創新・科技局の楊偉雄(ニコラス・ヤン)局長は「香港政府は現在、ヘルスケアやAI、ロボット工学のイノベーションプラットフォームの建設を全力で進めている。香港は医療技術、AI、ロボット工学分野の発展への潜在能力を有しており、香港の大学と世界トップクラスの科学研究機関が協力することで、香港はグローバルな研究協力のハブとなり得る」と述べた。

両大学はそれぞれトップクラスの研究者を集め、AIとロボット工学に関する最新の研究と応用開発に注力していく。加えて、香港に研究センターを設置し、AIとロボット工学を通じた製造業と都市の変革を進める。

東北大学の大野英男総長は「社会イノベーションを創出し、香港と日本の社会問題を解決するため、AIとロボットの分野で両校は関係を強化していきたい」と意欲を示した。

香港大学の張翔校長は「東北大学はロボット工学の分野でトップクラスの大学であり、当校にとってこの協力覚書は重要だ。両校は協力して世界クラスの研究成果を上げ、学生により多くの学習機会を提供し、産業界のパートナーとより多くの関係を構築していく。両校が協力し、研究成果を社会問題の解決に役立つよう進化させることを楽しみにしている」と述べ、協力への期待感を示した。

(吉田和仁)

(香港)

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