セブン-イレブン、インド初出店先は全てムンバイ
(インド)
ムンバイ発
2019年04月02日
セブン&アイ・ホールディングスがインドに2019年中に初進出することを発表したセブン-イレブンの出店地が、インド西部マハーラーシュトラ州の州都ムンバイとなるもようだ。同社とフランチャイズ契約を締結した地場小売り大手フューチャー・グループのキショール・ビヤニ会長が地元紙に語った(「ビジネス・スタンダード」紙3月26日)。
この報道によると、フューチャー・グループは店舗面積に応じて2種類の展開を考えており(約110平方メートルと約185平方メートルの店舗)、当初出店する8店舗は全てムンバイになるという。出店エリアとしては、ショッピングモールやオフィスエリア、病院、学校など人通りが多い場所を考えているとのことだ。既に同グループが運営している小売店から転換する店舗もあるという。取扱商品について、セブン-イレブンは「品ぞろえは、世界共通の人気商品、飲料、菓子とともに、地元の嗜好(しこう)に合わせた即食性のあるフレッシュフードなどを展開する予定」(同社プレスリリースから抜粋)としているが、フューチャー・グループの商品も取り扱う予定だ。
インドの小売市場は、旧態依然とした家族経営の小売店が多く、商流の約9割がこのような伝統的な商店経由と言われているが、近年では24時間営業のコンビニエンスストアも登場し始めている。24Sevenはインド北部を中心に展開する24時間営業のコンビニエンスストアチェーンで、最近店舗数を増やしている。また、インド石油大手のバーラト・ペトロリアム(BPCL)が経営するイン・アウト・コンビニエンスストアは主に同社のガソリンスタンドへの併設がメインだ。このほかにも、地場のDマートやリライアンス・スマートといった小規模スーパーがセブン-イレブンの競合になるとみられる。
セブン-イレブンの出店先となるムンバイには、日系小売店舗では無印良品や菓子などのロイズ、ヨックモック、下着のワコールなどが既に出店している。
(比佐建二郎)
(インド)
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