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ロシア発クレジットカード「ミール」、利用範囲じわり拡大

(ロシア、トルコ)

欧州ロシアCIS課

2019年04月23日

ロシアの決済カードシステム「ミール」の利用範囲が徐々に拡大している。トルコの地場大手銀行のイシュバンクは4月18日、「ミール」による決済を受け付けることを発表。トルコ国内の40万以上の実店舗での支払い、6,500カ所以上のATMでの現金引き出しが可能になる。また、国営のジラート銀行も近日中に同決済システムに参加する見通し。「ミール」を運営する国家決済カードシステム(NSPK)社長のウラジミル・コムレフ氏は「トルコは長年、ロシア人にとって人気のある旅行先の1つで、2018年だけで580万人が訪問している」と述べ、今回のサービス開始がトルコでのロシア人旅行客の利便性向上に大いに貢献するとしている。

NSPKはロシア中央銀行100%出資の決済システム運営会社で、2014年7月23日に設立された。それまでロシアはクレジットカードなどの国際決済システムをVISA、マスターといった欧米のブランドに依存していたが、2014年にウクライナ・クリミアの混乱をめぐり、ロシアの大手銀行に金融制裁が科せられた際、一部の制裁対象銀行が発行したクレジットカードが海外で数日間利用できなくなった。事態を重く見たロシア政府は同分野での「輸入代替」としてロシア独自のカード「ミール」ブランドを立ち上げ、以後国内外での利用普及を積極的に進めている(2014年8月7日記事参照)。

現在、「ミール」はデビットカード、クレジットカード機能のほか、公務員給与や社会保障費(年金、奨学金など)の受け取り、公共交通機関料金の支払い、個人情報や電子署名情報の保管などにも利用されている。発行済みカードは5,500万枚(ロシア全体でのシェア17%)で、312の銀行と提携。日本のブランドであるJCBとも提携し、2016年から「ミール・JCB」ブランドのほか、マエストロ、ユニオンペイと共同してカードを発行しており、提携先のネットワークを利用し国外でも利用できる。

「ミール」ブランド単体では、アルメニアに加えて、4月2日からはキルギスで利用が開始されている。ユーラシア経済連合(EEU)加盟国のベラルーシ、カザフスタンのほか、経済的つながりの強いタジキスタン、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、ロシア人観光客が多いブルガリアなどとの交渉が行われており、NSPKは2019年末までに提携を実現したいとしている。

(高橋淳)

(ロシア、トルコ)

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