ブカレスト地下鉄の空港アクセス線(M6)南側半分の入札開始

(ルーマニア)

ブカレスト発

2019年04月01日

ブカレスト地下鉄の運営会社メトロレックスは3月15日、ブカレスト国際空港アクセス鉄道(地下鉄6号線)について、全長14.2キロのうち、南半分の建設事業の国際入札を開始したと発表した。応札締め切りは4月18日とされている。

このプロジェクトでは、2018年9月にEU基金の支出が認められており(2018年10月3日記事参照)、欧州委員会は2月13日に5億1,700万ユーロの支出を承認した。入札資料によると、ブカレスト中心部に近い「1マイ」駅から郊外のアンリ・コアンダ国際空港までの全区間のうち、今回の入札では「1マイ」駅~「トウキョウ」駅の南側6キロが対象となる(中間の5駅のパジューラ、エキスポシティエイ、モントリオール、ガーラ・バネアサ、エアロポート・バネアサを含む)。契約期間は48カ月、推定総額は約10億267万レイ(約261億円、レイは通貨単位レウの複数形、1レウ=約26円)となる見込みだ。

残りの北側区間(トウキョウ駅~アンリ・コアンダ国際空港駅間)については、建設資金の割り当てが最終決定しておらず、南側とは分けて入札が実施される予定だ。今のところ、ルーマニア政府から40%、EU基金から37%、国際協力機構(JICA)のODA予算から23%の拠出を見込んでいるという。

他方、ブカレスト市内から空港へのアクセス向上のため、ルーマニア国鉄(CFR)が別途、3月25日を締め切りとして、アンリ・コアンダ国際空港~ブカレスト北駅方面をつなぐ2.95キロの鉄道設計・建設の入札を行っており、ブカレスト近郊の旅客と貨物輸送の利便性向上が期待される。

(ミンドル・ユニアナ)

(ルーマニア)

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