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英国とEU、ブレグジット再協議で合意

(英国、EU)

ロンドン発

2019年03月12日

英国のテレーザ・メイ首相はフランス東部ストラスブールで3月11日夜、英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐり、欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長と詰めの協議を行った。その結果、英EU双方で悲観的な見方が広がっていた交渉は辛うじて合意に至った。合意から丸1日たたない3月12日に、英国議会では2度目の採決が行われる。

新たに合意したのは、離脱協定に関する法的拘束力を有する共同文書と、英EUの将来関係に関する政治宣言を補足する共同声明の2つ。付属文書では、アイルランドと北アイルランド間のバックストップはあくまでも一時的な措置で、将来関係の土台となるものではないことをあらためて確認。その上で、(1)英EU間の将来関係の交渉と並行して、バックストップ代替策に特化した交渉トラックを設置すること、(2)移行期間中に将来関係の合意に至らなくても、バックストップ代替案に合意すれば、同代替案に移行できること、(3)離脱協定に規定されている独立した紛争調停機関が、いずれかの当事者がバックストップを永続的に適用することを意図していると判定し、それが改善されない場合は、他方の当事者はバックストップが規定する義務の履行を一方的に停止できること、などを規定。これらについて、法的拘束力を持つことを明示した。

政治宣言を補足する共同声明でも、バックストップ特化の交渉トラック設置などについて裏付けしたほか、欧州議会選挙や欧州委員会の改編などを考慮した交渉日程を速やかに策定することや、英国が移行期間終了後もEUの労働・環境基準を維持し、EUが同分野の法改正を行った場合は、英国政府が議会にその扱いについて審議する機会を与えること、などを明示した。労働者の権利維持は最大野党・労働党の議員の関心が高い。政府は同党議員の賛成も取り付けるため、共同声明に盛り込んだ。

2つの合意文書に加え、政府は英国単独の宣言文も公表した。バックストップはあくまでも一時的な措置で、将来関係の土台となるものではないことを確認し、EUが不当にこれを永続化しようとすれば、付属文書にのっとり離脱協定の義務の履行を停止することを明言した。英国政府は3月12日、これらの文書を議会に提示し、採決に臨む。

(宮崎拓)

(英国、EU)

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