EUの2018年第4四半期の実質GDP成長率は前期比0.3%

(EU)

ブリュッセル発

2019年03月19日

EU統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ユーロスタット)は3月7日、EU28カ国の2018年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(季節調整済み)は、前期から横ばいの0.3%となったと発表した(表1参照)。ユーロ圏19カ国の成長率は前期から0.1ポイント上昇し、0.2%となった(表2参照)。

表1 EU28カ国の四半期別・実質GDP成長率の推移とその内訳(前期比)
表2 EUおよび加盟国の四半期別の実質GDP成長率(前期比)

EUの実質GDP成長率を需要項目別にみると、政府消費支出(寄与度0.2ポイント)と個人消費(寄与度0.2ポイント)、財・サービスの純輸出(輸出-輸入、寄与度0.2ポイント)が成長を牽引した。

産業分野別にみると、「貿易・運輸・宿泊・食品サービス」「専門支援サービス」「行政・その他のサービス」「建設」「不動産」「情報通信」「農業・林業・漁業」「金融・保険サービス」の順でプラス成長に寄与した。一方、「製造業を含む工業」と「芸術・娯楽・その他のサービス」はマイナス成長だった。

EUの実質GDP成長率を国別でみると、エストニア(2.2%)が最も高く、ほかに1.0%以上記録した加盟国は、リトアニア(1.3%)、ラトビア(1.2%)、スウェーデン(1.2%)、キプロス(1.1%)、ハンガリー(1.0%)、で、エストニアを合わせて6カ国だった。最も低いGDP成長率を記録したのはギリシャとイタリア(各マイナス0.1%)で、マイナス成長を記録したのはこの2カ国だった(最新データが発表されていないアイルランド、ルクセンブルク、マルタを除く)。イタリアは2期連続でマイナス成長となった。

前期にマイナス成長を記録したドイツのGDP成長率はいったん下げ止まった。

(大中登紀子)

(EU)

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