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EU、ノー・ディール前提に鉄道運行に関わる緊急対策の協議開始

(EU、英国)

ブリュッセル発

2019年03月07日

EU理事会の事前調整・補佐機関に相当する常駐代表委員会(COREPER)は3月6日、英国の合意なきEU離脱(ノー・ディール)の場合に、EU加盟国と英国を結ぶ鉄道運行の安全性・相互接続性を担保するための緊急対策案について、欧州議会との協議を進める権限を2019年上期(1~6月)のEU議長国を務めるルーマニアに認めると発表した。

暫定的な現状維持期間に「2国間協定」を結び混乱回避目指す

この緊急対策案(2019年2月13日記事参照)は、欧州委員会が2月12日に採択したもので、英国のEU離脱(ブレグジット)以降の3カ月を上限として、EU・英国の鉄道インフラを支える(英国側の)部品やユニットなどのEU安全規格への適合性認証を認めるものだ。本来はブレグジットに伴い、それ以前に英国側がEU法に基づいて取得したEU安全規格に関する認証などは効力を失うが、これらの認証の効力を暫定的に延長することで、英仏海峡トンネルを通じて相互運行している「ユーロスター」などの当面の運行継続を図る。

今回の緊急対策案では、具体的には、英国との直接の鉄道運行を行っているフランスとアイルランドがこの暫定延長期間中に、英国との「2国間協定」および「その他の措置」に合意することによって、EU域外国となった英国との鉄道運行をめぐる混乱を回避することが想定されている。EUと英国が離脱日までに離脱協定に合意できなければ、EU側は今回の緊急対策を規則として施行する構えだ。EU理事会および欧州議会は、英国の離脱日までに今回の緊急対策案を承認し、鉄道運行の混乱回避に向けた法整備を急ぐ。

欧州の鉄道サービス事業者や関連産業を代表する欧州鉄道事業者共同体(CER)は2月22日付で公開した「政策綱領(2019~2024年)」の中で、CERの視点から、ブレグジット問題への対策における鉄道運行に関わる技術的な相互運用の重要性を強調している。具体的には、鉄道事業者免許や鉄道車両操縦者運転免許の相互承認などの対応が必要になるほか、技術仕様の相互運用性をブレグジット以降もEUと英国とで担保することをCERとして求めていた。

(前田篤穂)

(EU、英国)

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