スペイン企業が世界最大級の硫酸工場の建設を開始

(モロッコ)

ラバト発

2019年03月18日

スペインの建設大手ACSグループは3月5日、子会社のプラントエンジニアリング会社インテスカ・インダストリアルを通じて、モロッコ国営リン鉱石公社(OCP)と2つの硫酸工場の建設契約を締結したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。契約額は約2億5,500万ユーロ。

インテスカ・インダストリアルは、モロッコ南部にあるジョルフ・ラスファー工業地帯に、1日5,000トンの生産能力を有する2つの硫酸生産工場を建設し、エンジニアリング、機材などの供給も行う。工場建設は既に開始されており、完成まで2~3年の期間を要する見込みだ。

硫酸は、粒状のリン酸肥料の原料になる。OCPはモロッコ最大の国営企業。リン酸製品では世界最大規模の輸出企業で、アフリカのリン肥料市場の65%を占める。同国のリン鉱石埋蔵量は約750億トン(世界の75%)と推定される。

ACSグループによると、工場はそれぞれ世界最大規模の硫酸生産工場となる。硫酸は環境への影響を最小化し、農業生産の持続可能性に貢献するリン肥料の生産を促進するとしている。

(本田貴子)

(モロッコ)

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