2018年のGDP成長率は2.7%、製造業・建設業・情報通信がプラスに転じる

(コロンビア)

ボゴタ発

2019年03月05日

国家統計庁(DANE)の2月28日の発表によると、2018年のコロンビアのGDP成長率は2.7%だった。2017年の成長率1.4%を1.3ポイント上回り、中央銀行予測の2.65%を上回った(表1参照)。

表1 産業別実質GDP成長率〔前年(同期)比〕

12分野のうち11分野がプラス成長で、うち5分野が全体の成長率を上回り、1分野が同率だった。製造業が前年のマイナス1.8%から2.0%、情報・通信がマイナス0.2%から3.1%のプラス成長に転じ、成長を牽引した。製造業の内訳をみると、食品・飲料製造が3.2%と好調だった。これは、6~7月にロシアで開催されたサッカー・ワールドカップによる、ビールやその他のアルコール飲料の需要増加が寄与したためだ。情報・通信分野や好調だった科学・技術(5.0%)は、イバン・ドゥケ政権が推進するオレンジ経済(クリエーティブ産業)の主役だ。

一方、分野別で唯一マイナス成長となった鉱業(マイナス0.8%)は、前年のマイナス5.7%と比べて回復はしたものの、2014年にマイナスに転じて以降、資源価格低迷の影響などで不振が続いている。内訳をみると、上半期の不振が響いた金属鉱石部門(マイナス12.1%)が最も不振だった。石炭部門(マイナス6.7%)も1年を通してマイナス成長だった。

失業率が悪化傾向も消費者マインドは改善

1月の失業率は12.8%で、前年同期の11.8%から1.0ポイント上昇した。コロンビアの失業率は2009年(12%)以降改善していたが、2016年からは悪化が続いている。

1月の消費者信頼感総合指数はマイナス2.8となり、前月比で5.5ポイント、前年同月比で2.6ポイント上昇した。依然としてマイナス続きだが、マイナス幅は縮小しており、消費者マインドは改善傾向にあることが分かる(表2参照)。

表2 消費者信頼感総合指数の推移

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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