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医薬品各社、ノー・ディールに備えて在庫を積み増し

(英国)

ロンドン発

2019年03月14日

英国政府は、合意のない状態でEUを離脱(ノー・ディール)した場合、医薬品の供給を最優先に確保するとしている。政府は医薬品メーカーやその供給者に対し最低でも6週間分の在庫を用意するよう要請(2018年12月7日)し、メーカー側もこれに応じる姿勢を示している。アストラゼネカ、ファイザーなど大手各社はメディアの取材に対し、十分な在庫を積み増していると述べた。最大手のグラクソ・スミスクラインは、ノー・ディールの場合の供給の継続を最優先に対策を進めていることを自社のウェブサイト上で明らかにしている。

英国には日系製薬企業も多く拠点を構えている。英国に唯一生産拠点を置くエーザイは6カ月の在庫を積み増していることを「フィナンシャル・タイムズ」紙に明らかにした(2018年11月19日)。他の製薬各社も、在庫積み増しを図っていると回答したほか、EU離脱(ブレグジット)後のEU市場での販売継続に向け、欧州大陸でも在庫を積み増し、英国で取得した医薬品販売許可をEU域内でも取得し直す、医薬品販売に必要なクオリファイドパーソン(QP)などをEU域内で確保するといった手続きを進めている。

その一方で、スコットランドなど一部の行政府から、ノー・ディール時の医薬品の安定供給に関する詳細な情報が中央政府から伝えられていないという不満も出ている。中央政府が保健行政を直接管轄しているのはイングランドだけだからだ。スコットランドのジョー・フィッツパトリック保健相は3月11日、「ノー・ディールを直ちに排除することを英国政府に要請する」との声明を発表した。理由について、「離脱まで残すところ18日となった今になっても、薬が安定供給されるという保証を中央政府から受け取っていない。全く受け入れられないことだ」としている。

(岩井晴美)

(英国)

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