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トランプ政権が2020会計年度の予算教書発表、財政赤字は拡大の見通し

(米国)

ニューヨーク発

2019年03月20日

トランプ政権は3月11日、2020会計年度(2019年10月~2020年9月)の予算教書を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した(注)。表題を「より良い米国予算:約束の履行、納税者第一」とし、無駄な政策を廃止して有効な政策に優先して取り組むとした。

歳出総額は前年度比4.8%増の4兆7,460億ドル(GDP比:21.2%)、歳入総額は6.0%増の3兆6,450億ドル(16.3%)との案を示した。これにより、財政収支は1兆1,010億ドル(マイナス4.9%)の赤字、政府債務残高は18兆870億ドル(80.7%)となり、2018、2019会計年度と比べて財政赤字幅が拡大し、債務残高も拡大する見通しが示された。ただし同時に、大幅な歳出削減策の実施により、今後10年間で2兆7,000億ドルの歳出を減らし、財政赤字のGDP比を2029会計年度には1%以下に縮小し、今後15年間以内に財政赤字を解消させるとの見通しも示した。

歳出のうち、裁量的支出については、2011年に成立した財政管理法に基づき、2021会計年度までの支出額に国防費・非国防費別の歳出の上限(Budget Authority)が設定されている。裁量的支出のうち、国防費の歳出上限を前年度比4.7%増の7,500億ドル規模とする一方で、非国防費に関しては2019年会計年度の予算上限から5%削減することが盛り込まれた。具体的には、環境保護庁(EPA)を前年度比31%減、国務省〔国際開発庁(USAID)含む〕を23%減、運輸省を22%減、住宅都市開発庁を16.4%減、農務省を15%減、教育省を12%減、エネルギー省を11%減、労働省を9.7%減とするなどの大幅な歳出抑制策が提案された。また、トランプ大統領が公約に掲げる南部国境の壁建設費として86億ドルを計上するほか、税関国境警備局や移民税関執行局の職員の増員費など国境関連予算の拡大が盛り込まれた。さらに、インフラ投資へは今後10年間で約2,000億ドルを計上した。

義務的経費については、フードスタンプ(低所得者向けの食料配給券)やメディケイド(低所得者向けの公的医療保険)への支出減、処方薬価の引き下げなどの歳出抑制策が提案されたが、最終的に前年度比2.3%増の2兆8,410億ドルを計上した。

(注)予算教書は、その年の10月1日から始まる会計年度(翌年9月30日まで)の予算案の編成方針について、大統領が議会に示すもの。最終的な予算編成権は、歳出・歳入のための関連法案を議決する議会が有している。

(須貝智也)

(米国)

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