タイ-中国高速鉄道建設、進捗率は40%超

(タイ)

バンコク発

2019年03月04日

タイ政府が中国政府と協力し建設する、タイで初の高速鉄道の第1期工事について、第1区間の進捗率は全体の40%超、完成は予定より若干遅れて2019年6月ごろになる見込みであることが、建設事業者へのヒアリングで明らかになった(2月21日)。

タイ-中国高速鉄道プロジェクトは、2017年12月21日に第1期工事として、バンコク~東北部のナコンラチャシマ県の間(約260キロ)で始まった(2018年1月11日記事参照)。そのうち第1区間として、同県パクチョンにあるクランドン駅とパンアソーク駅の約3.5キロ区間の工事が進んでいる。

同プロジェクトは、タイ政府による国内金融機関からの借り入れによって建設されている。しかし、2018年末からタイ政府は財政負担の軽減を念頭に、国内金融機関よりも低利な中国系金融機関からの資金調達を検討してきた。1月8日の閣議で、同プロジェクトの建設資金を外国金融機関から調達することが可能となり、今後の状況によっては、タイ政府が中国系金融機関からの融資を受け、建設を進めることも考えられる。

他方、高速鉄道に並行するかたちで在来線の複線化工事も行われており、東北部の物流の改善が期待されている。

写真 パンアソーク駅~クランドン駅間の鉄道建設(ジェトロ撮影)

パンアソーク駅~クランドン駅間の鉄道建設(ジェトロ撮影)

写真 高速鉄道と並行して建設が進む複線工事(パンアソーク駅)(ジェトロ撮影)

高速鉄道と並行して建設が進む複線工事(パンアソーク駅)(ジェトロ撮影)

(阿部桂三)

(タイ)

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