ケメロボ州をケメロボ州-クズバスに改称

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年03月28日

プーチン大統領は3月27日、大統領令第130号「ロシア連邦憲法第65条における連邦構成体の新しい名称の追加について」に署名し、シベリア連邦管区のケメロボ州の正式名称を「ケメロボ州-クズバス」に変更した。

クズバス地方は石炭の世界的産地で、エネルギー省によると、2018年にロシアで産出された石炭(4億3,930万トン)のうち約6割(2億5,530万トン)をクズバス産が占める。州政府のウェブページによると、インドネシア、オーストラリアに次いで世界3位のロシアの石炭輸出量の90%がクズバス産だ。ロシア極東の港湾を経由してアジア・太平洋地域にも輸出され、2017年実績で日本は同州の3位の貿易相手国となっている(表参照)。

表 ケメロボ州-クズバスの主要貿易相手国・地域

同州の主要産業はほかに、冶金(やきん)・化学産業。人口は2018年8月時点で269万人。一般的に同州を指して「クズバス」と呼ばれることも多く、州知事ウェブページによると、ケメロボ州とクズバスの名称を法的に同一にする運動に9割の住民から支持を得ているという。

(高橋淳)

(ロシア)

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