サイバー攻撃、気候変動などがグローバルリスク対象に

(世界、米国)

米州課

2019年02月18日

米国シンクタンクのピュー・リサーチ・センターは2月10日、2018年春に26カ国(注1)で行ったグローバルリスクに関する意識調査の結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これは、各国で気候変動、イラクとシャームのイスラム国(ISIS)、国外からのサイバー攻撃などの8項目に対して、グローバルリスクとして捉えているかのアンケート調査を実施したもの。多くの国で、気候変動への関心が高かったが、特に米国ではサイバー攻撃への懸念が高まっている。

23カ国(注2)の平均でみると、グローバルリスクとしては1位が気候変動、2位がISIS、3位がサイバー攻撃となっている。気候変動を挙げた割合は、2017年の63%から2018年には67%に増加し、ISISは66%から62%とやや減少した。サイバー攻撃は54%から61%に増加した。

ギリシャ、韓国、スペイン、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコなどで気候変動が1位に挙げられており、フランス、イタリア、ロシアではISISが1位になっている(表参照)。米国、オランダ、日本ではサイバー攻撃が1位に挙げられた。

また、米国、ロシア、中国の大国としての影響力をグローバルリスクと答えた割合は、22カ国(注3)平均で米国(45%)、ロシア(36%)、中国(35%)の順だった。

表 主要国の上位3項目(2018年)

(注1)アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、インドネシア、イスラエル、イタリア、日本、ケニア、メキシコ、オランダ、ナイジェリア、フィリピン、ポーランド、ロシア、南アフリカ共和国、韓国、スペイン、スウェーデン、チュニジア、米国、英国の26カ国。

(注2)平均値に、ハンガリー、オランダ、スウェーデンは含まない。

(注3)米国に関しては米国、ロシアについてはロシアは含まない。

(松岡智恵子)

(世界、米国)

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