外食大手アルセア、欧州3カ国のスターバックス運営ライセンスを獲得

(メキシコ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク)

メキシコ発

2019年02月25日

メキシコ市に本社を持つ飲食店経営大手アルセアは2月18日、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクにおける店舗運営ライセンス契約をスターバックス本社と締結したと発表した。オランダでのスターバックス直営13店舗の取得に加え、同3カ国で合計95店舗(2018年末時点)のフランチャイズ店舗の運営権を獲得する。

アルセアはファストフードやカジュアルダイニングのレストラン経営最大手で、1990年に操業を開始。2018年末時点で、ドミノピザ、スターバックス、バーガーキングなど合計14の外食ブランドについて、メキシコや南米諸国、スペインにおけるフランチャイジーを務め、運営店舗数は合計で3,588店舗に及ぶ(表参照)。アルセアは食品配送を専門とする輸送企業DIAを傘下に抱えており、共同の物流センターとトラック輸送網を活用して、多数のレストランを全国展開している。同社の競合相手は、1960年から外食店舗を経営する同じくメキシコ資本のCMRで、2018年6月末時点でウイングス、オリーブガーデン、デスティレリアなど11ブランドの141店舗を展開する。

表 アルセアの店舗展開(2018年末時点)

中南米やスペイン以外のビジネスにも着手

アルセアは2006年からアルゼンチンやチリなど南米諸国で、バーガーキングやスターバックスの経営権を獲得、その後もブラジル、コロンビア、ウルグアイを加えた南米諸国でさまざまなブランドの展開を進めている。2014年からは同じスペイン語圏で旧宗主国のスペインでのレストラン経営にも乗り出し、米州以外への進出を果たした。中南米とスペイン以外の国における事業展開は、今回発表されたスターバックスの欧州3カ国での展開が皮切りとなる。

(中畑貴雄)

(メキシコ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク)

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