繁華街オーチャード通りを刷新へ、再開発案への意見募集を開始

(シンガポール)

シンガポール発

2019年02月07日

シンガポール観光庁(STB)、都市再開発庁(URA)と国立公園庁(Nパークス)は1月30日、シンガポールの繁華街オーチャード通りの刷新に向けた再開発案を発表し、一般からの意見募集を開始した。オーチャード通りは全長2.4キロで、高級ブランド店や大型ショッピングモールが集まる国内最大の繁華街。URAとSTBは2018年6月から、オーチャードの刷新に向け民間コンサルティング会社とともに、再開発計画立案の検討を始めていた。

発表された計画案では、通りを(1)タングリン地区、(2)中心部オーチャード、(3)サマセット、(4)ドービーゴートの4地区に分け、地区ごとに特色を打ち出す。タングリン地区はアートや文化、サマセットが若者向け、ドービーゴートは街路樹を増やして自然を強調する。中心部については、大量高速鉄道(MRT)のオーチャード駅に接続するかたちで建設中のトムソン・イーストコースト新線(2019~2023年に段階的に開通予定)のオーチャード駅の上に、新しい複合型商業ビルを建設することを予定している。また、中心部にある伊勢丹オーチャード店前の交差点に通りを一望できる横断歩道橋の設置も検討されている。

ローレンス・ウォン国家開発相は同日の報道発表で、再開発の理由について、「オーチャードは有数のショッピング地区だが、他の都市との厳しい競争にさらされており、変化の著しい小売りのトレンドにも対応する必要がある」と述べた。オーチャード通りの一角に2月13日まで、特別のブースを設置して、再開発案を公開し、一般からの意見を募集している。URAは同庁のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでも意見を受け付ける。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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