チセケディ氏が新大統領に就任

(コンゴ民主共和国)

アビジャン発

2019年01月28日

コンゴ民主共和国で1月24日、フェリックス・チセケディ新大統領の就任式が行われた。独立(1960年)後、初めて、選挙による平和裏の政権交代が実現した。

同国では、18年間にわたり政権の座にあったカビラ前大統領の政権下、再三にわたり選挙が延期された末、2018年12月30日に実施に至ったものの、選挙戦の混乱、結果をめぐる対立の激化で緊張が高まっていた。

独立選挙管理委員会は2019年1月10日、野党候補のチセケディ氏が38.57%の得票率で勝利したと開票結果を発表した。しかし、次点となった野党統一候補のファユル氏陣営側が、選挙に不正があったとして、憲法裁判所に提訴。その後、1月19日に同裁判所が野党の異議申し立てを却下し、チセゲディ氏の勝利を認める判決を下したことにより、大統領就任が確定した。

チセケディ新大統領は就任宣誓で、平和と民主主義の定着、国民和解と融和、国民の幸福を実現させると宣言した。具体的には、貧困対策、福祉、雇用、教育、保健・衛生、インフラ整備などを優先施策とした国民の生活水準の向上、経済成長に向けた経済改革、法制度の改善、政治改革、財政刷新の必要性などについて言及した。

エジプト、ケニア、モザンビーク、南アフリカ共和国などアフリカ連合加盟国は、政権交代が民主的、平和裏に実施されたとして、相次いで支持と祝意を表明した。当初、選挙結果に疑義を呈していたEUや、フランス、米国をはじめとする国際社会もこれに同調するかたちとなった。

日本の外務省は、平和裏に政権が移行されたことに祝意を表し、コンゴ民主共和国における民主主義の定着および経済社会開発の一層の進展への期待とともに、両国間の友好・協力関係のさらなる発展を表明した。

今後、議会が発足し、首相が指名されるが、カビラ前政権派の政党連合であるコンゴ統一戦線(FCC)が下院選挙で議席の過半数を獲得しており、政権運営で強い影響力を行使できることになる。カビラ派が実質的権力を温存したことにより、当面、政治的安定性が高まるとみられるが、ファユル氏は選挙不正の追及をやめておらず、不安定要因も残っている。

(渡辺久美子)

(コンゴ民主共和国)

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