イタリアのメンズファッションは世界をリード

(イタリア)

ミラノ発

2019年01月04日

イタリア・ファッション会議所のカルロ・カパーサ会長は2018年12月12日に、ミラノで開催される1月のメンズファッションウイーク「ミラノ・モーダ・ウォーモ」展のスケジュールおよびイベントの内容を公表した。

イタリアの主要なメンズファッションのイベントは年初に集中しており、まず、フィレンツェで「ピッティ・ウォーモ」が開催され、次いでミラノでのメンズファッションウイーク「ミラノ・モーダ・ウォーモ」が開催される。2019年の「ピッティ・ウォーモ」と「ミラノ・モーダ・ウォーモ」の日程はそれぞれ、1月8~11日、1月11~14日となる。著名デザイナーたちが新作を発表し、数多くのバイヤーやジャーナリストが訪れる「ミラノ・モーダ・ウォーモ」開催期間中は、各ブランドがショールームにバイヤーを招き、活発な商談が行われる。

「ミラノ・モーダ・ウォーモ」開催の記者発表の場でカパーサ会長は、イタリアのメンズファッションは、世界をリードしていると指摘した。イタリア・ファッション会議所によると、イタリアの2018年における繊維、皮革、皮革製品、アパレル、靴の売上高は前年比で2.8%増の666億ユーロになったという。宝石、装飾品、化粧品、眼鏡も加えると、その総売上高は900億ユーロ、前年比2.3%増となる。同氏は、この増加率はイタリアのGDPの伸びの2倍であり、売り上げは2008年のリーマン・ショック以前の水準に戻ってきていると説明した。同氏はまた、2013年からメンズアパレルの売上高は毎年2%強の増加を続けているとする。イタリアが生産しているメンズアパレルは中級と中・高級の価格帯商品が中心で、同氏によると、金額ベースでこの価格帯のメンズアパレルの46%、ジャケットとスラックスに関しては70%がイタリアで生産されている。

なお、イタリアのファッション産業の総売上高のうち、国外での売り上げが80%を占めているため、カパーサ会長は、英国のEU離脱、フランスの混乱、米国と中国の関税問題による、イタリアのファッション産業への影響に懸念を示した。

(佐野さつき)

(イタリア)

ビジネス短信 ce71c2c936d768ed