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英議会、ブレグジット合意否決時の政府代替策早期提示を可決

(英国、EU)

ロンドン発

2019年01月10日

英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐる英国下院での審議が1月9日に再開された。5日間にわたる審議の初日となった9日、親EU超党派が、1月15日に採決予定の離脱協定案が否決された場合の対応に関する動議を提出。政府はこれに反対するも、反対票は297票にとどまり、賛成308票で動議は可決される波乱があった。与党・保守党からは、動議を提出した親EU派のドミニク・グリーブ元法務長官ら17人が賛成票を投じた。

可決されたEU(離脱)法の修正動議により、1月15日の採決でブレグジット合意が否決された場合、政府は3日以内(議会開催日)に新たな対応策を議会に提出しなければならなくなった。可決前は、議会非開催日を含め21日以内に提出することになっていた。期間が大幅に短縮されたことにより、政府は議会承認の障害になっている北アイルランドとアイルランド間のバックストップについて、否決後にEUとさらに協議することなどが難しくなる。

これまでの慣習では、議会日程に関する修正動議は閣僚しかできなかった。今回、ジョン・バーコー下院議長がこの慣習を破ったことで、与党議員からは「野党寄り」と強い反発が起きている。1月8日には、ノー・ディール(合意なき離脱)となった場合に、政府が財源確保のため税率を変更することなどを制限する、超党派の財政法修正動議が賛成303票、反対296票で可決されており、テレーザ・メイ政権にとっては2日連続の敗北となった。今後も、波乱の展開が続く可能性がある。

議会審議とは別に、政府は1月9日、閣外協力しているものの政府のバックストップ合意に強く反対している北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)の賛成を得るため、実際にバックストップが発動される前に北アイルランド議会に大きな役割を与えることや、グレートブリテン島と北アイルランドでの制度上の乖離が事実上起こらないようにすることなどを確約する文書も公表した。しかし、DUPはバックストップそのものに反対する姿勢を変えておらず、政府の文書を無意味なものと一蹴している。1月15日の採決に向け、政府の手詰まり感は一層高まっている。

(宮崎拓)

(英国、EU)

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