コロンビア政府、ベネズエラのグアイド暫定大統領を即日承認

(コロンビア、ベネズエラ)

ボゴタ発

2019年01月28日

ベネズエラのフアン・グアイド国民議会議長が1月23日に自らを「暫定大統領」として宣誓したことを受け、隣国コロンビアのイバン・ドゥケ大統領は即日、グアイド氏を大統領として承認することを表明した。また、外務省は同日、承認とともにベネズエラ大統領選挙の実施に向けた民主的なプロセスを支援し、マドゥロ体制に政権の移行を促す公式声明を同省ウェブサイトに公開した。コロンビアの有力経済団体であるコロンビア産業連盟(ANDI)も同日にウェブサイト上で、グアイド議長をベネズエラの大統領として承認したドゥケ大統領に賛同する意見を掲載した。

ベネズエラ人の移民に特別滞在許可を発行

コロンビアは、ベネズエラからの移民に対して、比較的寛容な態度を取っている。コロンビア人が以前、国内の内戦から逃れたり、ベネズエラの石油景気に引き付けられたりして、ベネズエラに渡った過去を持つためだ。コロンビア政府は2015年ごろから、ベネズエラからの入国希望者が殺到したことを受け、人道的配慮から外務省決議第5797号(2017年7月25日付)で、同国移民に対し、特別滞在許可「PEP(Permiso Especial de Permanencia)」を発行。有効期限内のパスポートまたは身分証明書を所持し、入国管理局を通過してコロンビア国内に入国した者に限り、90日間の滞在を認めた。また、最長2年まで自動更新とし、就労も可能とした。申請は無料で、ウェブサイト上で行う。ただし、申請が認められるのは1回のみ。

(豊田哲也)

(コロンビア、ベネズエラ)

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