2018年11月の失業率はEUで横ばい、ユーロ圏で0.1ポイント改善

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2019年01月21日

EU統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ユーロスタット)の2019年1月9日の発表によると、2018年11月のEU28カ国全体の失業率(季節調整済み)は6.7%と、前月から横ばいだった(表参照)。同月のユーロ圏19カ国の失業率は、前月から0.1ポイント改善し7.9%となった。失業者数を前月比でみると、EU全体で10万7,000人、ユーロ圏では9万人の減少だった。

表 EUおよび加盟国の失業率

チェコで失業率がさらに低下

2018年11月の失業率を国別でみると、チェコが1.9%と最も低く、スペインが14.7%と最も高くなった(ただし、2018年11月のデータが未発表のギリシャは、2018年9月時点で18.6%)。

また、ルクセンブルク(5.2%→5.0%)、オランダ(3.7%→3.5%)、チェコ(2.1%→1.9%)、クロアチア(8.0%→7.8%)の4カ国で、ともに0.2ポイントの改善がみられた。

他方、キプロス(8.8%→9.2%)では0.4ポイント悪化した。そのほか、デンマーク(4.7%→4.9%)で0.2ポイント、ベルギー(5.5%→5.6%)、ラトビア(6.9%→7.0%)、マルタ(3.6%→3.7%)でともに0.1ポイント悪化した。

2018年11月のEU28カ国全体の若年層の失業者数は344万4,000人となった。このうち、245万2,000人がユーロ圏19カ国の失業者だった。若年層の失業者数を前月比でみると、EU全体で2万5,000人、ユーロ圏で2万8,000人の減少となった。

加盟国別にみると、フランス(65万3,000人、若年層失業率:21.8%)、スペイン(52万2,000人、34.1%)、イタリア(47万7,000人、31.6%)が引き続き大部分を占めた(ただし、最新データが未発表の英国は2018年9月時点で48万2,000人、11.4%)。

フランスでは、2018年8月から継続して若年層の失業率が増加している。そのほか、前月比で若年層の失業率が悪化した国は、マルタ(11.4%→11.9%)、ブルガリア(13.8%→14.2%)、ラトビア(10.3%→10.5%)だった。

若年層失業率を加盟国別にみると、最も低い国はチェコの4.9%で、最も高い国はスペインで34.1%だった(最新データ未発表のギリシャが2018年9月時点で36.6%)。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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