繊維・縫製の輸出は第1四半期に3,462万ドル、輸出先も多角化

(エチオピア)

アディスアベバ発

2018年12月14日

エチオピア貿易産業省傘下の繊維産業開発研究所(TIDI)によれば、2018/2019年度(2018年7月8日~2019年7月7日)第1四半期の繊維・縫製の輸出は3,462万ドルとなった。製品輸出先は25カ国超で、多角化傾向にあるとしている。繊維・縫製産業では、これまでに外資94件、内資118件の投資案件があり、内資15社を含む60社が輸出に従事しているという。政府系「エチオピア・ヘラルド」紙が12月1日付で伝えた。

エチオピア投資委員会などによると、エチオピアで調達する主要ブランドには、PVH、H&M、ベネトン、GAP、リーバイス、ZARA、ヘインズなどがあり、大手小売りのテスコやウォルマートも名を連ねる。2018年の繊維・縫製製品の国内生産能力(政府推計)は、上下ニット製品の7,980万着を筆頭に、織シャツ3,870万着、乳幼児衣料3,600万着、女性用下着3,000万着、織ボトムス2,200万本、男性用下着1,260万着、靴下・タイツ720万本、デニム600万本、トップス(織ったもの)250万着、コート58万着、ジャケット50万着となっている。

エチオピアでは、繊維・縫製産業の誘致と発展を核に、軽工業ハブとしての発展を目指している。政府は、工業団地を整備するなどして、これまで欧米の有名ブランドを生産する企業の誘致に努めてきた。最近では、米中の貿易摩擦の高まりで、中国の繊維・縫製企業大手は立地先検討を迫られており、エチオピアへの関心が高まっている、とエチオピア政府高官は説明する。韓国も首都アディスアベバで12月6日に第2回韓国エチオピア繊維アパレル投資フォーラムを開催しており、韓国企業25社、エチオピア企業50社超が参加した。引き続き、各国からの繊維・縫製分野への注目の高さがうかがえる。

(関隆夫)

(エチオピア)

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