国内運航の航空会社の外資出資規制が撤廃に

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年12月18日

12月13日付暫定措置令863号により、ブラジル国内を運航する航空会社に関する外資出資比率規制が撤廃された(注1)。これまで、1986年12月19日付法律7565号により定められたブラジル航空法(Código Brasileiro de Aeronáutica)の第181条に、国内航空事業者の許認可要件の1つとして、議決権付き株式の5分の4はブラジル国籍者が保有することが定められ、実質的に外資の直接出資は20%(5分の1)に制限されていた。今回の措置令は、同条文を撤廃するもの。

説明文によれば、国内を運航する航空会社の外資出資比率に関する規制を有している国は少数派で、南米でもチリ、コロンビア、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビアなどで100%の外資出資を認められているという。規制撤廃により、国内運航の航空会社の競争が増し、質の向上、料金の低下、雇用の増加を含め、航空関連業界の発展につながるとしている。

国家民間航空庁(ANAC)の資料で、ブラジル国内を運航する航空会社のシェアを有償旅客数に輸送距離をかけたRPK(Revenue Passenger Kilometers:旅客キロ)ベースでみると、2018年1~10月で上位から順に、ゴル(GOL)35.5%、ラタム(Latam)31.9%、アズル(Azul)18.6%、アビアンカブラジル(Avianca Brasil)13.6%と続く(注2)。このうち、ゴルはデルタ航空、ラタムはカタール航空、アズルはユナイテッド航空の出資を既に受け入れている。

(注1)暫定措置令は、法律として発布の即日から効力を持つが、原則として有効期間は60日間で、延長手続きによりさらに60日間追加で効力を持つ。この期間において、別途議会で正式な法令化手続きが完了しなければ、以後の効力は失われる。

(注2)4位のアビアンカブラジルは、負債未払いに伴う機体差し止めを防ぐため、会社更生法(Recuperação Judicial)の適用をサンパウロ地方裁判所に申請し、12月13日に受理されたところだった。

(二宮康史)

(ブラジル)

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