第3四半期のGDP成長率は前期比マイナス0.2%

(ドイツ)

ベルリン発

2018年12月03日

ドイツ連邦統計局は11月23日、2018年第3四半期の実質GDP成長率を前期比でマイナス0.2%(前年同期比はプラス1.1%)と発表した(表参照)。四半期ベースでは、2014年第4四半期以来のマイナス成長となった。

表 四半期別の実質GDP成長率

需要項目別にみると、個人消費は前期比0.3%減とマイナスに転じた。世帯の新車買い控えが影響した。政府消費支出も0.2%とわずかな増加にとどまった。一方、総固定資本形成は0.8%増で、前期の0.5%増から伸びが拡大した。うち機械設備投資は0.8%増、建設投資は0.9%増と堅調さを維持し、内需全体としては0.8%増とプラス成長だった。

貿易の動向をみると、輸出(財・サービス)は前期比0.9%減と減少した。一方、輸入(財・サービス)は1.3%増と、第2四半期の1.5%増に比べ減速したものの好調で、純輸出の寄与度はマイナスとなった。なお、連邦統計局の11月8日の発表によると、2018年第3四半期までの財の輸出は9,880億ユーロとなり、前年同期比で3.5%増加した。地域別にみると、EU向けは5,853億ユーロと輸出全体の約6割を占め、前年同期比で4.6%増加した。そのうち、ユーロ圏向けは3,698億ユーロ(5.4%増)、非ユーロ圏向けは2,155億ユーロ(3.1%増)だった。EU域外向けは4,027億ユーロで2.1%増加した。

2018年第3四半期までの輸入額(財のみ)は8,136億ユーロと、前年同期比で6.0%増加した。EU域内からの輸入は4,653億ユーロとなり、そのうちユーロ圏からは3,034億ユーロ(7.8%増)、非ユーロ圏からは1,620億ユーロ(5.3%増)だった。EU域外からは3,483億ユーロで4.8%増加した。

(油井原詩菜子)

(ドイツ)

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