レストランチェーン大手がフランスのすしチェーン買収

(ポーランド、EU)

ワルシャワ発

2018年11月21日

中・東欧最大のレストランチェーン運営会社アムレスト(AmRest)は10月31日、「スシショップ」(Sushi Shop)を運営するフランスのスシショップグループの全株式を取得したと発表した。同日時点の買収金額は1億6,400万ユーロとされる。アムレストはケンタッキーフライドチキン(KFC)、ピザハット、バーガーキング、スターバックスのパートナー/フランチャイジーとして展開し、ポーランドを中心にロシアにまで展開している(表参照)。今回の買収により、スシショップはアムレストのポートフォリオの中で5番目に店舗数が多いブランドとなる。

表 アムレストがパートナー/フランチャイジーとして展開する各国別チェーン店舗数

スシショップは欧州・中東12カ国、165店舗を展開するフランス最大のすしチェーンで、売上高の7割をフランスが占める。同社発表によると、売り上げは配達が55%と最も大きく、持ち帰りが32%、イートインが13%と続く。

アムレストは買収の背景として、すしはピザに次いで配達が利用され、欧州における重要な成長分野であるすしセグメントを押さえることは戦略に沿うとしている。なお現在、スシショップはポーランドでは展開していないが、買収によるポーランドでの展開予定は明らかにしていない。

ポーランドの日本食レストランは、ワルシャワだけで300店舗、全土で500店舗以上あるとされるが、英国のヨー!スシ(Yo!Sushi)やワガママ(Wagamama)、ワサビ(Wasabi)、そして今回買収されたスシショップように50~130店舗規模で展開している日本食レストランチェーンはない。

(深谷薫)

(ポーランド、EU)

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