深セン市の1~9月GRPは8.1%成長、輸入が大幅増

(中国)

広州発

2018年11月13日

深セン市統計局の発表によると、2018年1~9月の深セン市の域内総生産(GRP)の実質成長率は8.1%、総額は1兆7,530億6,900万元(約28兆491億400万円、1元=約16円)だった(図参照)。成長率は前年同期から0.7ポイント下落した。産業別の成長率は第一次産業が7.6%、第二次産業が8.5%、第三次産業が7.8%だった。

図 深セン市の実質GRP成長率〔前年(同期)比〕

GRPを項目別にみると、固定資産投資は前年同期比18.9%増(伸び率は前年同期比で12.2ポイント下落)となった(表参照)。うち、不動産開発投資は17.4%増(11.0ポイント下落)、インフラ投資は16.3%増(23.2ポイント下落)と2桁増となったものの、前年同期と比べると伸び率は大幅に下落した。

表 深セン市の2018年1~9月の主要経済指標

社会消費品小売総額は前年同期比8.2%増(0.9ポイント下落)の4,473億5,600万元で、卸・小売額が8.2%増の3,946億7,000万元、宿泊・飲食業収入が8.2%増の526億8,600万元だった。商品別では、自動車が11.3%、家電製品が7.5%、通信機器が31.5%それぞれ増加した。また、インターネット小売額は19.4%増だった。

貿易額は前年同期比9.9%増(3.5ポイント上昇)の2兆1,562億700万元、うち輸出が2.4%減(8.3ポイント下落)の1兆1,418億5,500万元、輸入が28.2%増(21.2ポイント上昇)の1兆143億5,200万元だった。

一定規模以上(注)の工業企業の付加価値額は8.3%増(1.4ポイント下落)の6,306億2,100万元だった。業種別ではコンピュータ・通信・その他電子設備製造業が12.3%、専用設備製造業が9.8%、自動車製造業が17.8%、医薬品製造業が25.7%それぞれ増加した。

安定的な発展を目指す

深セン市統計局は1~9月の経済状況について、全体的に主要指標は良好だったとの認識を示した。今後は、安定の中に発展を求める姿勢をベースに、サプライサイドの構造改革を深化させ、中国の特色ある社会主義の先行モデルエリアの建設、社会主義現代化強国モデル都市の創成により、経済の質の高い発展を目指すとした。

(注)主要業務収入が2,000万元以上の卸売業、500万元以上の小売業の法人、主要業務収入が2,000万元以上の工業企業法人など。

(河野円洋)

(中国)

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