IRIが日系企業として初めてテルアビブ証券取引所に上場

(イスラエル)

テルアビブ発

2018年10月11日

IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、人工知能(AI)などの領域を中心にコンサルティングや研究開発を行うインターネット総合研究所(本社:東京)は10月8日、同社の株式を100%保有するイスラエル法人Internet Research Institute(IRI)が8月にアジア系企業として初めてテルアビブ証券取引所(TASE)に上場した機会を捉え、証券取引所内で記念セレモニーを実施した。

写真 IRIの上場セレモニーの様子(ジェトロ撮影)

上場目的については、「科学技術の面で世界でも圧倒的な先進性を誇るイスラエルに親会社を設置し、同国のテルアビブ証券取引所に上場することで、イスラエルにおける学界、産業界と強固な関係を築き、イスラエルの科学技術力を基に日本の産業界のイノベーションを支援すること」としている。

セレモニーに出席したインターネット総合研究所の藤原洋代表取締役は「20世紀のイノベーションはシリコンバレーに一極集中していた。21世紀はこれが分散し、イスラエルの重要性がますます高まるとみている。今回の上場を契機として、日本とイスラエルとの経済交流を密にし、連携を進展させたい」と述べた。

写真 IRI上場の抱負を語る藤原代表取締役(ジェトロ撮影)

同社は、2017年3月からテルアビブ証券取引所での上場準備に着手し、イスラエル証券当局から同年12月に最初の上場承認を、続いてIPO(新規株式公開)へ応募する投資家の調整を行い、2018年5月に再承認を取得。8月上旬にイスラエル法人のIRIの上場を実現した。

TASEの上場企業数は457社、時価総額は8,010億シェケル(約2,230億ドル、2017年12月末時点)。

TASEに加え、外国の証券取引所にも上場する重複上場企業は57社(10月4日時点)だ。重複上場の対象国は米国と英国の2カ国で、57社の内訳は43社がナスダック、12社がニューヨーク証券取引所、2社がロンドン証券取引所となっている。

(余田知弘)

(イスラエル)

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