貿易単一電子窓口システムの機能拡充へ

(ペルー)

リマ発

2018年10月30日

貿易手続きの効率化を目指す貿易単一電子窓口システム(VUCE)は2010年に導入され、15省庁が所管する300近い手続きをオンライン上で行う。現システムでは、通信機器に関する基準認証や食品・飲料輸出に係る衛生証明、外国産食品の衛生登記、輸入動物検疫許可など多くの手続きが可能となっているが、政府は10月24日付で、このシステムの機能拡充を図るべく貿易単一電子窓口システム強化法(法令30860号)を施行した。

システムを所管する貿易観光省によると、VUCEの新たなバージョンで実装される機能として、貿易手続きを国際運送と統合させるプラットフォーム構築のほかに次の点を挙げている。

  1. ビジネスインテリジェンスに資する貿易オペレーション、サービス、ロジスティクスコストに関する統計データ公表
  2. 中小企業の貿易促進のための統合電子手続きツール
  3. 貿易業務関連業者を結び付ける電子メカニズム機能(マーケットプレイス)
  4. カジャオ港の港湾情報システム(PCS)
  5. 経済特区における物品管理機能システム

貿易観光省は、このシステムには貿易の禁制品や制限品目のリストも盛り込む予定で、VUCEの機能拡充により、貿易制度面での競争力強化を狙うとしている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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