乗用車販売が大幅増、数カ月の納車待ちも

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2018年10月31日

自動車専門調査会社アフトスタトの発表(10月24日)によると、2018年1~9月の乗用車(新車)の販売台数は前年同期比12.9%増の115万9,700台となった。地域別にみると、1位のモスクワ市が16万8,000台(12.1%増)、2位のモスクワ州が9万5,700台(15.1%増)、3位のサンクトペテルブルク市が7万9,800台(13.0%増)となり、上位3地域での販売台数は計34万3,500台と、ロシア全体の売り上げのおよそ30%を占めた。

新車販売の現場では需要が供給を大きく上回っており、都市やブランドによっては納車まで数カ月要するという事例が発生している。自動車ディーラー・ファボリットモートルスのウラジーミル・ポポフ社長は「乗用車(新車)は、自由に交換可能な通貨と同等物だ」と述べ、通貨(ルーブル)安からの資産防衛を目的に消費者が現金を新車に換える動きが活発化したことで、新車需要が急増していると指摘する(「コメルサント」FM10月23日)。

在ロシア欧州ビジネス協会(AEB)自動車製造者委員会のヨルグ・シュライバー委員長は、9月までの販売動向を踏まえ、新車および小型商用車の2018年の販売台数予測を前年比13%増の180万台に上方修正した。

(一瀬友太)

(ロシア)

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