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欧州委、日EU・EPA交渉の妥当性を強調

(EU)

ブリュッセル発

2018年10月04日

欧州委員会のセシリア・マルムストロム委員(通商担当)は10月2日、ドイツのロビー団体から提出された「日EU経済連携協定(EPA)」に関する意見書への回答文書を公表した。これまでの交渉は透明性確保に留意したもので、問題なかったとの認識を示した。

透明性重視の交渉姿勢に理解求める

今回の回答書は、ドイツのロビー団体であるロビーコントロール(透明性と民主主義のためのイニシアチブ)(本部:ケルン)が欧州委のマルムストロム委員とドイツのアンゲラ・メルケル首相宛てに提出した意見書(9月12日付で欧州委が公開)に対して、出状された。この意見書は、「日EU・EPA交渉は、長く一般の批判にさらされてきたTTIP(EU・米国間の包括的貿易投資協定)やCETA(EUカナダ包括的経済貿易協定)と同様で、秘密裏に進められてきた」と指摘、交渉過程の透明性に問題があるとしている。また、具体的な留意事項として、次の4点について改善を求めている。

  1. EUとしての交渉方針を全て詳細まで開示し、透明性を担保すること
  2. 産業・企業などによる一方的なロビー行為に対処する方策を講ずること
  3. 「国家対投資家の紛争処理(ISDS)、投資裁判所制度(ICS)」条項を貿易協定に含めないこと
  4. 産業・企業などによるロビー行為の影響力を強めることにつながる「規制協力」条項を協定に含めないこと

これに対して、マルムストロム委員は強く反論。日EU・EPAについては、交渉の前後を含めて、EU加盟国、欧州議会、欧州理事会、(EU側の)市民団体などの利害を完全に調整した上で進められたもので、交渉の透明性は非常に高かったとの認識を示した。さまざまな産業団体や労働組合に加えて、EU加盟各国の議会には同委員が自ら説明に赴いたこと、交渉の内容や進捗状況についてオンラインでの情報開示に努めたこと、などを強調した。

また、「規制協力」条項については、新たな規制導入をめぐる、さまざまな利害関係者と当局の相互理解を促進するための枠組みで、そのルール形成過程では利害関係者の公開諮問(パブリック・コンサルテーション)が行われるなど、一般に対する透明性も担保されているとの認識を明らかにした。なお「国家対投資家の紛争処理」条項については、日EU・EPAには盛り込まれていないと指摘した。

(前田篤穂)

(EU)

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