6月時点の人口は564万人、前年比0.5%の微増

(シンガポール)

シンガポール発

2018年10月04日

シンガポール首相府戦略グループの発表(9月27日)によると、シンガポールの2018年6月時点の人口は563万8,700人と、前年比0.5%増にとどまった。このうち、国民は347万1,900人と前年比1.0%増加し、外国人は164万人4,400人と0.1%減、永住権者(PR)も52万2,300人で0.8%減となった。

発表によると、同国の外国人雇用数〔家庭内労働者(メイド)除く〕は2年連続で減少した。外国人雇用数は2017年6月時点で前年比3万6,000人減少し、2018年には1万人減少した(図参照)。「主に建設、造船部門で外国人の就労パス所持者が減少したため」としている。

図 外国人(注)雇用数の増減

少子高齢化の影響を外国人移民で軽減

一方、国民の少子高齢化は一段と進行している。2017年の国民の出生数は3万2,356人と、前年の3万3,167人から減少した。出生数の減少により、国民(PRを含む)の女性1人が産む子供の数(合計特殊出生率)は2017年に1.16と、前年の1.20を下回った。また、国民に占める65歳以上の高齢者の割合は2018年6月時点で15.2%と、10年前の2008年の9.6%から拡大した。

シンガポールは少子高齢化の進行の影響を、外国人移民の受け入れで補っている。発表によると、政府は毎年、シンガポールを祖国とすることにコミットした個人1万5,000~2万5,000人に国籍を授与している。また、国籍授与の前段階となるPRについては、2009年に外国人移民の受け入れ基準を厳しくした以降も年間3万人に新たに授与している、という。なお、2017年の新たな国籍取得者は前年比2.6%増の3万1,849人、PRの新規取得者は0.1%減の2万2,076人だった。

(本田智津絵)

(シンガポール)

ビジネス短信 0c908c382da1aeca