カザフスタンの対中国境で自動車用の新国境審査場が稼働

(カザフスタン、中国)

欧州ロシアCIS課

2018年09月28日

カザフスタン東部のアルマトイ州パンフィロフ地区で9月27日、中国西部(新疆ウイグル自治区)とカザフスタン東部をつなぐ自動車用の新国境審査場が稼働した。同国境は欧州と中国西部を結ぶ「欧州~中国」輸送路の一部で、関係者は今後の物流量の増加を期待する。

今回稼働したのは、国境審査場「ヌル・ジョリ(カザフスタン)~ホルゴス(中国)」で(添付資料参照)、官民パートナーシップ形式により2017年春に建設が開始された。国境審査場の広さは25.59ヘクタールで、輸送車両の審査処理能力は双方向(出国、入国)で1日当たり2,500台(2,200台がトラック、300台がバスと乗用車)、重量ベースでは年間1,800万トン。通関事務には2018年1月からカザフスタンで運用が開始された統合通関情報システム「アスタナ-1」が導入されており、電子申請や手続き時間短縮が可能としている。

カザフスタンのユーロトランジット・ターミナルが国境通過に係る関連サービスを提供する。同社によると、審査場付近に今後1万4,000平方メートルの倉庫建設を予定しており、物流量の状況に応じて通関処理能力の増強を検討する。

なお、同施設の稼働により、既存の通関ターミナル「ジャルケント」と国境審査場「アルティンコリ(カザフスタン)~ホルゴス(中国)」は2018年9月25日に機能を停止した、と報じられている(インターネットメディア「テングリニュース」9月26日)。

(高橋淳)

(カザフスタン、中国)

ビジネス短信 f68e197de6796c52