8月の新車販売、年率換算は2カ月連続の1,700万台割れ

(米国)

ニューヨーク発

2018年09月10日

モーターインテリジェンスの発表(9月4日、注)によると、米国における8月の新車販売の年率換算台数(季節調整済み)は1,672万台となり、7月に引き続き2カ月連続で1,700万台を下回った。

主要メーカー〔ゼネラルモーターズ(GM)を除く〕別に新車販売台数の前年同月比をみると、トヨタを除き、全メーカーで増加した(表参照)。前年8月のハリケーン・ハービーの影響で、同月の販売台数が落ち込んだことも、一部メーカーの前年同月比増加に影響したとみられる。部門別にみると、トヨタはハイランダーなどCUV〔クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)〕を含むSUVやピックアップトラックが好調だったものの、乗用車が15.1%減と落ち込み、押し下げ要因になった。その他のメーカーでは、SUV、ピックアップトラック、バンを含む小型トラックの増加が、乗用車の減少を上回ることでプラスとなった。

なお、8月のインセンティブ(メーカーが消費者に提供する割引額)は1台当たり、業界全体で前年同月比0.7%増の3,757ドルとなり、前年、前々年の8月(2017年:10.7%増、2016年:8.9%増)に比べて緩やかな伸びになった(ALG調べ)。また、2018年に入り割引額はほぼ横ばいの水準で推移している。

表 2018年8月のメーカー別新車販売台数(季節調整前)

(注)販売台数で首位のGMが、4月分から月次販売台数の公表を取りやめ、四半期ごとの公表に変更したことから、各社の販売台数を取りまとめていたモーターインテリジェンスは月次の発表を見合わせ、年率換算台数のみを公表することとした。これに伴い、ジェトロのビジネス短信では、年率換算台数とGMを除く主要メーカーの販売台数を月次で報告する。

(大原典子)

(米国)

ビジネス短信 cbba9b6d760ea849