中部のダナン~クアンガイ高速道路が全線開通

(ベトナム)

ハノイ発

2018年09月14日

ベトナム南北高速道路のうち最優先整備路線の1つ、中部ダナン市と南方のクアンガイ省を結ぶ高速道路(ダナン~クアンガイ高速道路)が9月2日に全線開通した。

ダナン~クアンガイ高速道路は2013年5月に着工し、2期に分けて全長139キロが建設された。ダナン市から南方65キロにあるクアンナム省タムキー市までの第1期区間は2017年8月2日に開通しており(2017年9月29日記事参照)、今回第2期のタムキー市からクアンガイ省までの74キロが開通したことで全線開通となった。総工費は34兆5,000億ドン(約1,657億円、1ドン=約0.0048円)で、国際協力機構(JICA)の円借款、世界銀行の融資およびベトナム政府予算により賄われた。

ダナン市からクアンガイ省までは、国道1A号線を走ると3時間以上かかっていたが、同高速道路の開通により1時間強に短縮される。全線で8つのインターチェンジおよび料金所が設置され、全線通行時の料金は車の積載量などによって、20万ドンから79万ドンに設定されている。

開通式には梅田邦夫駐ベトナム大使らも出席し、チン・ディン・ズン副首相は日本からの支援に対して感謝の意を表した。加えて、同高速道路はダナン市内の工業団地、クアンナム省のチューライ経済区、クアンガイ省のズンクアット経済区と3省市それぞれの港を結ぶため、中部地域全体の社会・経済発展に大きく貢献すると強調した。移動時間の短縮によって、ダナン市とクアンナム省、クアンガイ省間の貨物輸送が円滑になるなど、中部地域への投資拡大が期待される。

クアンガイ省投資促進センター(IPC)のグエン・ドウック・タン所長は「ダナン~クアンガイ高速道路の開通により、省内の工業団地やズンクアット経済区への投資促進が期待されるとともに、観光・サービス業面でも将来性がある」と述べた。

(グエン・ラン)

(ベトナム)

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