モスクワ市長選、現職のソビャニン氏が圧勝

(ロシア)

モスクワ発

2018年09月10日

モスクワ市長選挙が9月9日に実施され、現職のセルゲイ・ソビャニン氏が得票率69.49%〔モスクワ時間9月10日午前2時(日本時間同日午前8時)時点、開票率56.38%〕で、圧勝の見込みとなっている。なお、今回の投票終了時刻は午後8時から同10時に延長された。

ソビャニン氏は2010年に、長年モスクワ市長を務めたユーリー・ルシコフ氏に代わり就任。モスクワのおける主要課題の1つだった渋滞問題を緩和したほか、モスクワ中心部の景観美化プログラム「マヤ・ウーリツァ」(2017年1月19日記事参照)やモスクワ環状鉄道の開業(2016年10月3日記事参照)、モスクワ地下鉄の伸延など、立て続けにインフラ改善・整備を実施した。

独立系世論調査センター「レワダセンター」調査によると(5月29日発表)、ソビャニン氏の活動に対しては「大変良い」「良い」と回答した割合は合計50%に達した。今回の結果もこれを反映したものとみることができる。同調査では、次の市長に対して期待する施策には、「道路」(16%)、「輸送問題・公共交通機関の発展」(14%)、「美化」(14%)、「手頃なヘルスケア」(13%)、「住宅公共サービス改善」(12%)などが挙げられている。

2018年9月9日は「統一地方選挙の日」で、モスクワ市を含む合計22の連邦構成体(注)で知事(首長)選挙が実施された。そのほか16の連邦構成体で地方議会選挙が行われ、下院の補欠選挙も7つの選挙区で実施された。

(注)モスクワ市、モスクワ州、ウラジミル州、イワノボ州、ボロネジ州、オリョール州、プスコフ州、ニジェゴロド州、サマラ州、チュメニ州、ノボシビルスク州、クラスノヤルスク地方、オムスク州、ケメロボ州、アルタイ地方、ハカシヤ共和国、沿海地方、ハバロフスク地方、アムール州、マガダン州、サハ共和国(ヤクーチヤ)、チュトコ自治管区。

(齋藤寛)

(ロシア)

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