メルコスールと韓国、FTA交渉の第1ラウンドを実施

(南米南部共同市場<メルコスール>、韓国)

ブエノスアイレス発

2018年09月26日

南米南部共同市場(メルコスール)と韓国は9月11日から14日にかけて、ウルグアイの首都モンテビデオにおいて、自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉の第1ラウンドを実施した。本ラウンドでは、今後の交渉の進め方を中心に議論を行った。両者は2018年5月に正式な交渉開始を確認しており、2019年中の交渉妥結を目指している。

本ラウンドには、メルコスール側から議長国であるウルグアイのクスカシ・メルコスール統合局長をはじめとした加盟各国の局長クラス、韓国側からは産業通商資源部のキム・キジュンFTA交渉部長が出席した。会合では、今後12のワーキンググループに分かれて協議を進めることが決まった。具体的には、モノの貿易、衛生および植物検疫措置、貿易面での技術的障壁(TBT)、知的財産権、サービス・電子商取引・投資、持続的開発、競争性、相互協力、制度の問題解決、紛争解決、貿易救済措置、政府調達、となっている。

今回の交渉を通じた韓国側の関心事としては、モノやサービス、投資、電子商取引などの分野にわたる南米への市場アクセス拡大がある。また、メルコスール側にとっては、関税引き下げを通じた農産物を軸とした市場開拓がある。ウルグアイ外務省によると、2017年の韓国からメルコスールへの輸出は約63億ドル、メルコスールから韓国への輸出は約37億ドルだった。

両者は、次回会合を2019年2月に韓国のソウルで開催することで合意しており、その後も同年5月、8月または9月、11月の合計4回に分けて協議が行われることが予定されている。

(紀井寿雄)

(南米南部共同市場<メルコスール>、韓国)

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