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ザ・ノース・フェイス、本社をカリフォルニアからコロラド州に移転

(米国)

サンフランシスコ発

2018年09月03日

アパレルメーカーのザ・ノース・フェイス(The North Face)は、同社の親会社であるVFおよびコロラド州経済開発国際貿易局の発表(8月13日)によると、本社をカリフォルニア州アラメダからコロラド州デンバーに移転させる予定だ。2020年までに移転を完了させる見込み。「サンフランシスコ・クロニクル」(電子版8月18日)は、VFの広報担当者のコメントとして、移転決定の1つの要因は近年のベイエリア(注1)のコスト上昇だ。ザ・ノース・フェイスとともに、VFの子会社であるジャンスポーツ(JanSport)やほかのアラメダにある子会社もデンバーへ移転させる予定だ。

コスト要因の1つは不動産価格。近年ベイエリアでは人も企業も増加しており、不動産価格が高騰している。CBREのリポートによると、2018年第2四半期の1平方フィート(0.09平方メートル)当たりの年間オフィス賃料は、アラメダから近いオークランドで44.46ドルと、ロサンゼルス(42.78ドル)やシカゴ(39.53ドル)などの大都市の賃料を上回っている。

従業員雇用の観点から、住宅価格の高騰も企業にとっては大きなコスト要因となる。不動産サイト、ザンパー(Zumper)のリポートによると、2018年7月時点の1ベッドルーム(1LDK)月額家賃の中央値をみると、全米トップ10には、1位のサンフランシスコ(3,500ドル)、3位のサンノゼ(2,480ドル)、7位のオークランド(2,100ドル)とベイエリアの3都市が含まれる。

また、ベイエリア協議会(ベイエリア9郡のビジネス促進を目的とした公共団体)が、ベイエリア居住者を対象に毎年実施する調査の2018年版の結果をみると、回答者の46%が今後数年以内にベイエリアから引っ越すと答えている(注2)。2016年の調査結果と比べると、同回答の割合は12ポイント上昇している。退去する理由の1位は、家賃価格の高騰だ。こうした近年の不動産価格の高騰がベイエリアでのビジネス活動の大きな障害の1つであるようだ。今回のアパレル大手の本社の移転は、近年のベイエリアからの移転企業中での象徴的な出来事といえる。移転後のアラメダのオフィスについて、今後どうするかは現時点では未定、と報道は伝えている。

(注1)米カリフォルニア州北部のサンフランシスコ湾岸地域の総称。

(注2)「今後数年でベイエリアから引っ越す予定があるか」という質問に、「強く同意」と「やや同意」と答えた割合の合計。

(石橋裕貴)

(米国)

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