アビィ首相、中国との借款返済期間など見直し合意を発表

(エチオピア、中国)

アディスアベバ発

2018年09月26日

エチオピア外務省によると、第7回中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC、9月3~4日、北京)に参加したアビィ首相は、成果として以下3点を明らかにした。

  1. ジブチ・エチオピア鉄道の借款返済期間の延長(10年から30年へ)
  2. 借款金利の見直し
  3. エチオピア航空の就航都市の拡大

このほか、エチオピアからの輸出拡大の方策や、複数の借款計画の援助形態の変更などについて、議論が交わされたもようだ。中国は本フォーラムで、2018年に満期を迎える無利子借款の減免措置を対象国に打ち出しているが、エチオピアが対象になるかは定かでない。減免措置の対象国は、中国と国交があることが前提の上で、後発開発途上国、重債務貧困国、内陸・島しょ国となっている。

エチオピア外務省によれば、アビィ首相は北京滞在中に多くの中国要人と会談を行い、習近平国家主席には中国の行政実務経験からの学びに期待するとともに、「一帯一路」計画への積極的な関与を表明した。李克強首相とは、中国企業による人的資源開発や交通インフラ整備への引き続きの関与で合意した。栗戦書全人代常務委員長(国会議長)は、鉄道、水供給、空港整備、金融、貿易投資の分野での協力強化を伝えた。また、中国側の報道によれば、アビィ首相と李首相は両国間のMOU(覚書)署名式に立ち会い、「一帯一路」計画下での協力促進、2国間の経済技術協力、食糧援助などに関する複数のMOUが交わされた。

エチオピア国営通信は、中国のエチオピアでの投資プロジェクトは約400件(うち、エチオピア企業との合弁が約100件)が操業中で、投資累計額は40億ドル規模に上ると伝えている。

(関隆夫)

(エチオピア、中国)

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