スタートアップの展示会「ディスラプトSF」開催、日系17社が出展

(米国)

サンフランシスコ発

2018年09月21日

スタートアップの大型年次イベント「ディスラプト・サンフランシスコ(SF)」が9月5~7日に、サンフランシスコ市で開催された。同イベントでは、大手テック企業の幹部や著名投資家によるテーマに沿ったセッションのほか、世界中から集まったスタートアップの製品展示やデモが行われた。また、事前選考を勝ち抜いた企業が優勝賞金10万ドルの獲得を目指して製品・サービスを競う「スタートアップ・バトルフィールド」が実施された。優勝したフォアソート(Forethought、本社:カリフォルニア州パロアルト)は、ヘルプデスクで受ける質問への回答を人工知能(AI)検索エンジンが見つけて顧客サービスの作業効率を上げるプラットフォームを開発している。

主催者発表によると、AIカテゴリーでの出展数が最多で54社。AIが必要な水量を予想し、アプリで管理できる灌漑システム開発のコンサーウォーター・テクノロジーズ(ConserWater Technologies、本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)や、既存の音声アシスタント機器を介して不動産のテナントからの問い合せに自動応答するシステムを開発したジャック・オートメーション・テクノロジーズ(Jack Automation Technologies、本社:テキサス州ダラス)などが出展していた。

ジェトロが出展したジャパンパビリオンでは、AI、ヘルステック、センサー技術、ロボティクスなど、幅広い分野で日系17企業がブースを構えた。マーカー誘導型屋内ドローン自律飛行システムを開発するスパイラル(Spiral、本社:東京)は資金調達を目指して、本イベントに初参加した。同社はシンガポールのドローン企業フレア・ダイナミクスと2018年7月に提携しており、実証実験に向けて動いている。同社最高経営責任者(CEO)の石川知寛氏は「米国でも提携できるドローン企業を探すのが課題。まず、シンガポールで成功させてから、米国や欧州へと広げていきたい」と意気込みを語る。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)
写真 AI企業出展ブース周辺の様子(ジェトロ撮影)
写真 Spiralの石川CEOと来場者(ジェトロ撮影)

(田中三保子)

(米国)

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